寒い話
コペンハーゲンの市街地からバスで15分程走ると林檎の木がお庭に植わっている小さな家とか、広い芝生の前庭のある集合住宅とかが余裕のあるスカイラインに彩られて目前に広がってきます。
そのうちのいささか古い2戸1(2軒で一棟)のおうちがまさこの滞在する下宿先でした。ヨハンセンさんちは3人家族。
お母さんと2人の青少年、息子と娘。お母さんは公務員。家族が出来たからもみくちゃにして、スマイル・スマイルというようなどこかの国のように無理な事は全然しなくて、
あ、来たのね。どこから?日本から?あ・そー。って感じ。
お風呂はこうこう、トイレはこうこう、、キッチンは、、とヒトと-りのお話があって、それだけ。
忘れもしません9月に入ったばかりの頃。
シーツを叩こうと2階の窓を開けて両手にシーツの端を持ってパンパン。
力が余って手からシーツがすべった。
スルッと屋根を滑ったシーツ、折からの強風にあおられてお庭に飛んでしまいました。まだ、寝巻きだったけど(前で合わせるキモノ式のやつ。言っとくけどノースリーブ。言っとくけどエプロン。)シーツが汚れては、、の一心でトントンと階段を下りて庭に出ました。裸足です。また突然ですがこの家にはもう一人、じゃないか、、家族がいた。トイ・プードルのプランタンちゃん。
プランタンちゃんも一緒に出た。そこで運命の扉がバターン。。と閉まるのね。折からの強風。
大体さあ、扉って、ノブ(掴む所)が付いているでしょ?これってダメなのよ。このノブ付きの考え方は。閉まった扉にはノブは付いてない。!。。鍵でしか開けないタイプ。取り付く島無いという諺通り。
まさこは締め出されたのであーる。!。
もう9時過ぎでしたから、おうちの人たちは皆居ない。コペンハーゲンは寒いのよ。エプロンだけ着て、プランタンちゃん抱いて、、シーツ持って、はだしで、、どうすんのん。林檎の木があった。♪
りんご〜のきのしたでええ〜。歌ってる場合じゃない。
まさこは、あと1時間後にはアポイントを取ってある、ロイヤル・アカデミーの家具デザイン科の学科長に会いに行かねばならんのや。プランタンちゃんは灰色やった。。はだしはちと辛い。この際シーツはどうでもいい。でもプランタンちゃんはぬくい。抱いてると。はだしやし。コペンハーゲンは寒いのよ。エプロンドレス。肩寒い。はだし。。ほんと、寒いでしょ。






